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第一話「模型部設立」

 

キーンコーンカーンコーン

授業の終わりを告げるウェストミンスターの鐘が鳴り、学生たちは一斉に部活や自宅へと向かう。

 

星風「さあて新製品のBT-5後期型 早速買いにいくかー」

 

プラモデルが好きな星風絢芽は新製品の発売日なので、普段より素早く模型店へと向かう。

できれば毎日模型作りと旅行の生活がしたいぐらい趣味に生きる女子高生だ。

 

星風「よーしBT-5確保!あとは足りない塗料とか補充っと♪」

星風「ん?今私と同じ制服を着た人がレジの奥に入っていったような・・・?バイトかな?」

 

若干気になりつつも会計を済ませ、途中コンビニに寄り道しつつ自宅へと帰る星風。

模型業界は縮小の道をたどっているため同じモデラーがいる。しかも同世代だということがうれしいらしい。

 

星風「BT-5は何仕様で組もうかな〜冬戦争や独ソ戦もいいしノモンハンもいいな」

 

制作プランを考えている星風。旅行が趣味なので作る作品はダイオラマ(ジオラマの英語読み)が多い。

 

店長「いつもありがとう。アルプスミニチュアの製品はハイクオリティで好評なんだよ」

尹「高く評価してくれてうれしいです。またちゅぎもお願いします」

 

早速店頭にアルプスミニチュアの商品が並ぶ。アルプスミニチュアは主にフィギュアや小物などのガレージキット

メーカーだ。そのクオリティから世界中から高い評価を受けている。

 

店長「それにしても若いのにすごい造形・塗装技術だなぁ」

 

ガレージキットは個人で商品開発や生産ができるので尹がオーナーを務めている。

その頃星風は学園モノのアニメをみていてあることを思いついていた。

 

星風「すごいいいこと思いついた!思いついたら即実行!」

 

SNSアプリ「ENIL」をつかったり次の日学校で話しかけたりして放課後模型好きな人を集め、模型部を設立しようと企んだがほとんどの人が「プラモデル?なにそれ?」といった

反応だった。

そんな時昨日模型店で見た眼鏡の生徒がいた。とりあえず声をかけた。

 

星風「ねーねー君ー。模型とかプラモデルとか興味ある?」

尹 「まあ少しはちゅくるけど・・・とうして?あなたもちゅくるの?」

星風「まあねー。実は学校で模型部を作ろうと思っていてメンバー募集中なんだ」

尹 「そうなんだ。まあ同じモデラーとして入部してもいいけど・・」

星風「やったーありがとう!他にもモデラーいないかなぁ」

尹 「まあがんばって探してみようよ」

星風「とりあえず私は顧問になってくれそうな先生を探してこようよ。 そういえば名前なんだっけ?」

尹 「尹 韓花(ユン・ハンファ)です。韓国からの留学生です」

星風「留学生!?日本語うまいね!じゃあハンちゃんと呼ぶね。私は星風絢芽(ほしかぜあやめ)」

尹 「ありがとう。じゃあ僕はアヤちゃんと呼んでいい?」

星風「いいよー」

 

二人は職員室に入ると顧問になってくれそうな先生を探す。

星風の視界にはある戦車の模型が目に入った。

 

星風「これロシアのT34/76だ。模型好きな先生もいるのかな?」

春夏秋冬「そこはスヴェトラーナ先生の机ですよ」

 

スヴェトラーナ先生は英語の教師だ。ロシア人だが何故か英語を教えている。

少しロシア訛りだが問題はない英語力だ。日本語も問題ない。

 

スヴェータ「あら星風さん。尹さん。どうしたの?」

星風「T34/76が気になったので 模型好きな先生がいるのかなと思って」

スヴェータ「祖国では国を守った戦車だからね。関心がある生徒がいてうれしいゔぁ」

星風「ロージナですよね。祖国という意味の」

スヴェータ「よく知ってるね!それでそう・・・・

 

しばらく会話が続き・・・

 

星風「それで実は模型部を作りたいんですが先生に顧問になってもらえますか?」

スヴェータ「まあゔぁたしはALTでなく普通の先生だから大丈夫だと思うからいろいろ聞いてみるね」

星風「ありがとう先生!」

 

星風「ハンちゃん教室確保したよー 217号室が空いてるって」

尹 「わかった。 あとちゅいでに模型部部員募集のポスターも出しておいた」

星風「ハンちゃんNICE!」

 

模型部の部室に着くと、一人の生徒が部室の前で立っていた

 

星風「(もしかして早速入部希望者!?)そこの君もしかして入部希望?」

九十七「はい。実はこのポスターのような模型やジオラマが作りたくて・・・」

九十七「でもプラモデルはあまり作ったことがないのですが大丈夫ですか?」

星風「大丈夫大丈夫。おねーさんが親切に教えるよー 私は星風絢芽」

九十七「ありがとう。安心しました 私は九十七梨華(つくなりか)です」

 

尹「さて最初は部室のかたじゅけか」

九十七「私も手伝います」

星風「三人でやればすぐ片付くね。でも今日は遅くなったから明日やろうか」

 

次の日 星風と尹は朝早く登校し軽く掃除を済ませ、放課後は三人で掃除を終わらせた。

 

九十七「結構広いですね」

尹 「ここなら思うじょんぶん作れそう」

星風「塗装ブースとエアブラシ持ってきたよー これで塗装も臭いも問題無し」

 

ガラガラッと扉を開けてスヴェトラーナ先生が入ってきた。

 

スヴェータ「みなさんよろしくね。ちょうど部員も三人いるし部活設立は問題ないね」

 

部活設立のための書類を書き、部長は星風絢芽に決定した。

 

星風「ここから私の新たな模型ライフが始まるんだ・・・切磋琢磨し合いコンテストで入賞し、ワールドフェスティバル

で注目され模型人口を増やし、そして目指すは世界の頂点ユーロミリテール・・・」

 

こうして真智奈高校模型部が設立された。

 

 

おまけ『アヤちゃんのモケイバナシ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星風「さすがに教室というか部屋の中でスプレーやエアブラシ塗装すると臭いや塗料飛び散るから塗装ブースを使うといいよ」

星風「私が使っているのは一番左のタミヤのペインティングブースね。静音重視ならこれ。吸引力重視なら真ん中のクレオスのMr.

   スーパーブース。→のプロクソンのスプレーブースは価格重視といったところね。」

星風「塗装ブースは窓の隙間にホースを挟んで使うから一番右のアタッチメントがあると便利よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星風「塗装ブースのフィルターは(ある程度は洗って再生できるけど)定期的に交換する必要があるから用意しておくと便利よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星風「塗装に使うエアブラシはこのセットなら一通り揃うよ」

星風「もっと手軽なエア缶式もあるけどコンプレッサーで手軽なのはコンプレッサーレボⅡね。でも本格的にエアブラシを使うなら

   L5がおすすめよ」

星風「今回私が部室に持ち込んだのはL7とペインティングブースね。L7は余裕を持って使いたい人におすすめよ。」

星風「あと初心者はシングルアクションがオススメと言われてるけど個人的には最初からダブルアクションになれた方が繊細な表現が

   できるようになるし良いと思うよ」

九十七「なるほど勉強になります」

星風「まあ戦車とかAFVとかミリタリーフィギュアはエアブラシが必須というわけではないから急いで揃えなくてもいいよ」

星風「それじゃあ今日はお疲れ〜 また明日部活でね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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